私は結婚していない独身だ。
彼氏もいないし、彼女もいない。
何もいない……と言いたいところだけれど、猫だけはいる。
先日、知り合いの方がいらっしゃった。
その方は65歳前後の女性なのだけれど、私にこう言った。
「結婚しないほうがいいよ」
えっ、ご本人は結婚しているのに?
どうやら、ご主人が退職されてから毎日顔を合わせるようになり、それがつらいらしい。
それで、独身のほうがいいと思うよ、と私に話してくれたのだ。
一方で、別の人はこんなことを言っていた。
「今は結婚しないほうがいいかもしれないね。一人のほうが楽だから。でも、60歳、70歳、80歳になったとき、一緒に過ごせる人がいたらいいかもしれないね。結婚という形じゃなくても」
なるほど。
結婚している人からは、結婚しないほうがいいと言われる。
また別の人からは、年を取ったとき、一緒に過ごせる人がいたらいいと言われる。
みんな、それぞれに考えがあるらしい。
ちなみに、私はこの方たちに、自分がうつ病であることを話していない。
だから、私がどんな事情を抱えているのか、どんな暮らしをしているのか、すべてを知ったうえで話しているわけではない。
それでも、人は自分の経験をもとに、いろいろなことを教えてくれる。
結婚して幸せな人もいれば、結婚生活に疲れてしまう人もいるだろう。
独身で気楽に暮らしている人もいれば、誰かと一緒に過ごしたいと思う人もいる。
どちらが正解なのかなんて、簡単には決められない。
そして、未来がどうなるかなんて、誰にもわからないのだ。
今は一人が気楽でも、10年後には誰かと一緒にいたいと思うかもしれない。
反対に、今は誰かと一緒にいたいと思っていても、将来は一人の暮らしを楽しんでいるかもしれない。
人生は、予定どおりに進むとは限らない。
だから私は思う。
結婚したほうがいいと言われても、しないほうがいいと言われても、あまり深刻に考えすぎなくてもいいのではないか。
人の話は参考にする。でも、その人の人生と自分の人生は違う。
私には猫がいる。
今のところ、猫との暮らしがある。
この先、どんな人生になるのかはわからない。
だから、人生なるようにしかならないわ。
もちろん、猫はちゃんと最期まで看取りたいと思ってる。

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