同じ行動をするには「心のプログラム」が違いすぎる
はじめに
「黙っていればうまくいく」
「見て見ぬふりをすれば楽になる」
世の中では、そんな助言をよく耳にします。
けれど、それがどうしてもできない人がいます。
私は、その一人です。
人の悪口を聞くと心が重くなる。
理不尽なことを見過ごすと、後から必ず体調を崩す。
その結果、仕事が続かず、「世渡りが下手だ」「不器用だ」と言われてきました。
でも最近、はっきりとわかったことがあります。
世渡り上手になれないのは、性格の問題ではない。
心の「プログラム」が根本的に違うのだ、ということです。
世渡り上手な人の心のプログラム
まず、一般に「世渡り上手」と呼ばれる人たちの内側を見てみます。
彼らは冷たいわけでも、無関心なわけでもありません。
ただ、最初から入っている設定が違います。
世渡り上手の基本プログラム
- 人に過度な期待をしない
- 人間関係に正解や完成形を求めない
- 嫌な出来事に深い意味づけをしない
- 物事を未完のまま置いておける
この設定では、
多少の悪口や理不尽があっても、
心の中で自然に処理が終わります。
面倒だと感じたら、スルーできるのです。
だから疲れにくく、
だから長く働けて、
結果として「うまく生きている」ように見えるのです。
でも、これは器用な人にしかできません。
うつ病になりやすい人・真面目な人の心のプログラム
一方で、私のような人間のプログラムはまったく異なります。
真面目な人の基本プログラム
- 無意識に人に期待してしまう
- 正しさ・誠実さ・一貫性を求めてしまう
- 不正や悪意を放置すると強いストレスになる
- 未完の出来事を脳が抱え込み続ける
このタイプの脳では、
「見なかったことにする」
「関わらない」
という処理が成立しません。
見てしまったこと、
聞いてしまった言葉は、
なかったことにはできない。
スルーできず、どうにか処理しないといけないのです。
その積み重ねで心が消耗し、
結果として、うつ病になりやすくなります。
同じ行動ができない本当の理由
よく、こう言われます。
「同じように黙っていればいいのに」
けれどそれは、
WindowsにMac用のソフトを動かせと言っているようなものです。
問題は思考内部の仕組みが違うのです。
- 世渡り上手な人:
未処理の問題を未処理のまま置いて忘れることができる - 真面目な人:
未処理のままにすると、脳が限界まで疲弊する。処理しないと消えてくれない。
同じ行動を取っても、
内部でかかる負荷がまったく違います。
だから私は、
世渡り上手になれなかったのです。
必要なのは「努力」ではなく「設定変更」
ここが、いちばん大切なところです。
真面目な人が世渡り上手の真似をしようとしても、
根性や我慢では続きません。
必要なのは、
心のプログラムそのものを変えることです。
私が選んだ、唯一実行できたプログラム
私の脳にとって、
唯一わかりやすく、現実的に実行できた設定はこれでした。
「この世のすべてに、最初から期待しない」
これは冷たい考え方ではありません。
諦めでも、絶望でもありません。
自分を壊さないための防御設定です。
- 人に過度に期待しない
- 起きた出来事は「事実」として処理する
この設定にすると、
全てを単調に処理できるのです。
期待してないので、何か良いことをしてもらったら期待以上のものをもらえます。
期待してないので、何か良いことをしてもらったら期待以上のものをもらえます。
逆に悪いことが起きたとしても、そもそも期待していないので、傷が最小限で済むのです。
おわりに
私は長い間、
「世渡り上手になれない自分」を責め続けてきました。
でも今は、こう思っています。
私はダメなのではない。
初期設定が違うだけなのだ。
もしあなたが、
- 見て見ぬふりができない
- 正しさを手放せない
- 人間関係で心が壊れそうになる
そう感じているなら、
それは弱さではありません。
あなたの脳が、
ただ真面目すぎるだけです。

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