『自分が悪い子だから』と思い込んで生きてきた私が、人生を取り戻すまで

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「いい子」でいなければ愛されないと思っていた

私は小さい頃から、「自分が悪い子だから親に愛されない」と思っていました。
怒られないように、迷惑をかけないように。
気持ちを押し殺して、ひたすら“従順な子”を演じていたんです。

大人が機嫌悪くて子供に八つ当たりしても「それは自分である子供が何かをして悪いから」と思っていました。

でもその“我慢”こそが、心を少しずつ蝕んでいたんだと気づいたのは、ずっと後のことでした。


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抑圧された感情は、心の奥にたまっていく

心理学では「感情の抑圧」がうつ状態を引き起こす一因とされています。
悲しい・怒り・寂しい――そうした自然な感情を感じることを自分に許さず、
“我慢”“忍耐”“自己犠牲”で覆い隠してしまうと、心の中に「エネルギーの滞り」が起こります。

私の場合、それが「うまく笑えない」「何も感じない」「自分が何をしたいかわからない」
という形で現れていました。

外から見れば“落ち着いてる人”“優しい人”だったかもしれないけれど、
内側は空っぽで、ただしんどかった。


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 「いい人」であるほど、搾取されやすくなる

大人になると、抑圧された人ほど“いい人”として周囲に利用されやすくなります。
頼まれごとを断れない。損をしても文句が言えない。
いつの間にか、人のために生きることが「当たり前」になっていた。

そんな私が初めて「おかしい」と感じたのは、介護をめぐる場面でした。
自分を傷つけた相手を世話しながら、心の底から湧き上がる怒りを感じたんです。
――そして、初めてその怒りを「悪い感情じゃない」と認めました。


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感情を取り戻した瞬間、回復が始まる

「悪い子」と言われても、自分を守るために距離を取った。
その選択は、世間的には“冷たい”かもしれない。
でも私にとっては、ようやく自分の人生を取り戻す行為でした。

うつの回復って、薬や治療だけじゃなく、
“抑えてきた感情を少しずつ感じ直すこと”から始まるんです。

泣いてもいいし、怒ってもいい。
「私はもう十分我慢してきた」と自分に言えること。
それが、回復の第一歩だと思います。


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最後に伝えたいこと

「いい子でいなきゃ」「悪い子になったら終わり」
――そんな思い込みの中で苦しんでいる人へ。

あなたが感じてきた怒りも悲しみも、
全部、感じてよかった感情なんです。

抑圧をやめたとき、ようやく“生きてる自分”に戻れる。
それが、うつの向こう側にある回復のかたちなのだと思います。

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