「恵まれている=幸せ」とは限らない理由
「自殺する人は、貧乏な人や、社会的に恵まれていない人だと思っていた」
そう感じている人は、決して少なくありません。
確かに、経済的な困窮や生活不安が、心を追い詰める要因になることは事実です。
けれど現実には――
お金もあり、地位もあり、名誉もあり、家族もいる人が、自ら命を絶つケースも存在します。
「どうして、この人が亡くなったの?」と疑問に思うことがあります。
では、なぜでしょうか。
「外から見える幸せ」と「心の中の苦しさ」は別物
私たちは、どうしても
- 収入
- 肩書き
- 家族構成
- 社会的評価
といった目に見える条件で、人の幸せを判断しがちです。
しかし、うつ病や強い希死念慮に関係するのは、
孤独感・虚無感・自己否定感・生きている実感のなさ
といった、内側の感覚です。
外から見てどれほど恵まれていても、
心の中が空洞のように感じられることは、珍しくありません。
「助けて」と言えない立場ほど、追い込まれる
地位や成功を得た人ほど、
- 弱音を吐けない
- 相談できない
- 「こんなことで苦しいと言ってはいけない」と自分を責める
こうした状況に陥りやすいと言われています。
「恵まれているのに苦しい自分はおかしい」
この考えが、さらに孤独を深めてしまうのです。
精神疾患は、環境を選ばない
これは事実として知っておいてほしい点です。
うつ病や双極性障害などの精神疾患は、
お金・学歴・名誉・家庭環境に関係なく起こります。
脳の働きや神経伝達物質、体調やホルモンの影響など、
本人の意思や努力だけではどうにもならない要素も大きいのです。
自殺は「性格」や「弱さ」では説明できない
自殺は、
- 根性がないから
- 甘えているから
- 恵まれているのに贅沢だから
そういった言葉で説明できるものではありません。
多くの場合、
本人ですら理由をうまく言葉にできないほど、複雑で静かな追い詰められ方をしています。
最後に伝えたいこと
自殺は
**「お金があるか・ないか」ではなく、「苦しさがどれだけ内側に積もっているか」**で起きることがあります。
だからこそ、
外から見て判断することはできません。
もし今、
「自分は恵まれているはずなのに、苦しい」
そう感じている人がいたら――
その感覚は、決して間違いでも、わがままでもありません。
苦しさは、比べるものではないのです。
その存在は、事実なのです。

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