うつ病という言葉は、ずいぶん一般的になったように見えます。
けれど、その“本当のしんどさ”は、経験した人にしかわからないものです。
「なんとなく気分が落ち込む」なんてレベルじゃありません。
それはもっと深くて、重くて、長い戦い。
そして、その戦いを続けている人は、実はとても“しぶとくて、強い”のです。
■ うつ病で生き抜くには、メンタルと体力が必要
うつ病と闘いながら生きるというのは、ただベッドに横たわっているだけのように見えるかもしれません。
でもその実態は、頭の中では何千回も「死にたい」「何もなかったかのように消えたいな」と思いながら、それでも今日を越えているということ。
精神力と体力の、両方が必要なんです。
どちらか一つでも欠けてしまったとき、人は本当に「あちら側」へ行ってしまう。
だからこそ、今生きている人たちは、ギリギリの瀬戸際で“生き残って”いる人たちなんです。
■ 私の場合:20年うつ病とともに生きてきた
私自身、少なくとも20年はうつ病とともに生きてきました。
高校生の時には「甲状腺機能低下症」という診断も受けていて、数値として“鬱状態”が可視化されていたんです。
それからずっと、「消えてしまいたい」と思わなかった日は、ほとんどないかもしれません。
でも、そんな毎日を20年も生き抜いている。
自分でも「まだ生きてるの?しぶといわね」といつも思います。
■ うつ病は牢獄にいるようなもの
世の中には、「どうせ生きるなら笑って過ごそうよ」なんて言葉があります。
もちろん、それができるなら素晴らしいことです。
でも、うつ病の人にとってそれは、「笑ってはいけない世界に閉じ込められている」ような感覚なんです。
心の奥底には笑いたい気持ちもある。
でも、笑えない。それがうつ病という牢獄です。
まとめ:うつ病を生きる人は、見えない強さを持っている
うつ病を抱えて生きている人は、怠けているわけでも、甘えているわけでもありません。
誰にも見えない戦場で、静かに、孤独にしぶとく生き抜いている戦士のような存在です。
そして、そういう人こそ、自分を責めるよりも「自分って案外すごいかも」と認めてほしい。
あなたが今日も生きていることは、すでに十分に“強さ”なんです。
うつ病の早期段階にある方は、なるべく早めに専門医の診察を受けること(初診は予約が必要)が重要です。
また、長期化・慢性化している方は、うつ病とうまく共存しながら、自分らしい生活の質を維持していく工夫が必要になります。
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