考えたくないのに止まらない…うつ病の「強制思考ループ」を正しく理解する

うつ病の不安や考えすぎは、目に見える怖さより、目に見えないリスクや最悪の可能性に向けられることが多いです。頭の中で延々とシナリオを考え続け、心身が疲弊してしまうこともあります。この記事では、うつ病の思考ループを例え話を交えながら解説し、少しでも理解や安心につながる視点をお届けします。

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 脳が勝手に動く「強制思考ループ」

うつ病の思考ループは、自分の意思とは関係なく頭の中で回り続けます。「考えたくないのに考えてしまう」「リスクや不安を無限に考え続けてしまう」──この状態は、本人の努力では止められません。

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藤井聡太さんの集中と違う点

5歳で将棋を始めた藤井聡太さんは、幼稚園児のころに難解な詰め将棋を解く際、「考えすぎて頭が割れそう」と感じたことがあります。母・裕子さんも「好きなことには本当に夢中になる。他のことに注意がいかなくなるぐらい」と語っています。小学生時代には学校にランドセルを忘れることもありました。

でも、うつ病の場合は状況が異なります。楽しいから夢中になっているわけではなく、むしろ「考えたくない」のに脳が勝手に再起動し、思考をループさせます。注意力は散漫になり、心身は疲弊していきます。

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「考えない」ことが難しいとき、どうするか

この思考ループは、脳が安全を確保しようとして過剰に働いている状態です。よく「気分転換を」「運動を」と言われますが、正直なところ、そんなことで簡単に止まるほど甘いものではありません。私自身、いろいろな方法を試してきましたが、「これだ!」という劇的な効果に出会えたことはありません。

ただ、一つだけ言えるのは、**「考えてしまうのは脳が勝手に動いているせい」**だと知ること。何かをして解決しようと頑張るのではなく、「ああ、また脳が勝手に詰め将棋を始めちゃったわ」と、自分とループの間にほんの少し距離を置いて眺めてみる。解決策が見つからなくても、まずは「自分のせいじゃない」と認めること。そこから始めていいのです。

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まとめ

うつ病の思考ループはつらいものですが、脳が勝手に動いているだけで、あなた自身の価値や努力とは関係ありません。自分を責めず、少しでも安心できる工夫を取り入れることが大切です。

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