1. はじめに
「なんとなく体調が悪い日が続いているけれど、病院に行くほどじゃない」「自分がうつ病だなんて信じられない」──そんなふうに思っていた私が、実はかなり早い段階から心と体のSOSを出していたことに気づいたのは、ずっと後のことでした。
今回は、私がうつ病の発症に気づけなかった理由と、その背景にあった思い込みについてお話しします。
2. ずっと「元気」であるべきだった私
私は今思えば、ずっとどこか体調が悪かったんだと思います。
でも、自分の中では「元気が当たり前」という前提がありました。
私の親は、「五体満足で生まれてきたから健康」と言い切るタイプでした。
それが悪いわけではないけれど、子どもながらに「ちょっと体調が悪いくらいで弱音を吐いてはいけない」と思い込むようになっていきました。
いつの間にかそれが刷り込まれて、
「自分は元気なはず」
「気分が沈むのは甘え」
「休みたいと思うのは怠け」
そんなふうに、自分の不調を無視するクセができていました。
3. 体調不良は「あるある」になっていた
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朝がつらいのは誰でもそう
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やる気が出ないのは怠け心
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寝ても疲れがとれないのは年齢のせい?
本当は、全部うつの初期症状だったかもしれません。でもその時の私は、
「もっとつらい人だっている」
「私はまだ大丈夫」
と思い続けて、自分を追い込んでいました。
4. 早く気づけなかったことの後悔
今思えば、もっと早く病院に行けていたら、もう少し違う人生だったかもしれないなと思うこともあります。
でも、当時の私には「病院に行く」という選択肢自体がなかったんです。
それだけ、「元気であるべき」という思い込みが強かった。
うつ病の怖いところは、自分のことを「まだ大丈夫」と思ってしまうところかもしれません。
5. 同じような思いをしている人へ
もしあなたが今、
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なんとなく毎日がつらい
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理由もなく涙が出る
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頑張らなきゃと思っているのに、体が動かない
そんな状態が続いているのなら、それはあなたの弱さではなく、心からのサインかもしれません。
私のように、「元気なふり」をして長く苦しまないでほしい。
病院に行くことは、恥ずかしいことでも、負けでもありません。
それは、自分の心と体を大切にするための勇気ある一歩です。
そしてこれは、うつ病に限った話ではありません。
どんな病気も、早く気づけたほうが、きっと楽になれます。
早期に気づいて行動することが、あなたにとっての最短で最善のルートになると私は思います。
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