体験しても思い出に残らない
うつ病のとき、旅行や外出、美味しい食事をしても「楽しい」と感じにくいことがあります。脳が快楽や喜びの情報を正常に処理できないため、後から振り返っても体験の記憶が薄く、印象に残らないことがあります。
時間の流れを感じにくい
うつ病では、時間の感覚も人と違って感じることがあります。
- 「あっという間に時間が過ぎた」
- 「ずっと長く感じた」
この感覚のズレは、集中力や注意力、感情処理の変化が影響しています。結果として、生活の充実感が得にくくなることがあります。
記憶や時間感覚が変わる理由
- 脳内の神経伝達物質の影響
セロトニンやドーパミンのバランスが崩れると、快楽や達成感を脳がうまく処理できません。 - アネドニア(快楽喪失)
楽しい体験をしても脳が「楽しい」と感じにくく、記憶にも定着しにくくなります。
日常生活でできる対処法
- 体験を記録する
日記や写真を残すことで、後から思い出しやすくなります。 - 小さな成功体験を意識する
「今日は起きられた」「買い物に行けた」など、些細な達成感でも積み重ねることが大切です。 - 専門家に相談する
認知行動療法や時間管理のトレーニングで、記憶や時間感覚のズレを補うことができます。
まとめ
うつ病では、記憶や時間の感覚が通常とは異なることがあります。**「体験を楽しめないのは自分だけではない」「感じ方が変なのではなく症状の一つ」**と理解することが、自己否定を減らし、生活の改善につながります。
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