うつ病の回復は「正しく絶望すること」から始まる?

うつ病というと、「希望を取り戻す病気」と言われることがあります。
しかし実際の回復過程を見ていくと、本当の回復は“希望”からではなく、“絶望”から始まる場合が多いのです。

こういうポストを見つけました。

「正しく絶望する」ということ

ある女性は、うつ病を患い、自殺未遂を経験しました。
彼女はずっと「正解の人生」を歩んできた人でした。
努力を惜しまず、期待に応え、社会のルールに忠実に生きてきた。
けれど、そんな完璧さの裏で、「本当の自分」と「社会の自分」が乖離していたのです。

そしてある日、彼女に“遅い反抗期”が訪れました。
家族に怒りをぶつけ、誰とも連絡を取らなくなった。
そのとき、妹はこう感じたといいます。

「姉は正しく絶望したのだと思った。」

この“正しく絶望する”という言葉には、とても重要な意味があります。

絶望を避けると、被害者意識が残る

うつ病の初期段階では、誰もが「なぜ自分だけが」「あの人のせいで」と考えてしまいます。
これは自然なことです。
しかし、そのままの状態では、苦しみの本質に向き合うことができません。

正しく絶望するというのは、
「誰のせいでもなく、自分の中で起きていることなんだ」と受け止めること。
そして、「もう取り繕わなくていい」と心の鎧を脱ぐことです。

ここに蓋をしている限り、人は“被害者”のままです。
けれど、一度本気で絶望すると、人はようやく「自分の足で立つ力」を取り戻せる

絶望の先に、再生がある

「正しく絶望した」彼女は、その後、ゆっくりと自分を取り戻していきました。
他人の期待ではなく、自分の感情を基準に生きられるようになったのです。
うつ病からの回復は、“ポジティブシンキング”ではありません。
それは、**「痛みも含めて自分を受け入れるプロセス」**です。

絶望は、再生のはじまりです。
もし今、何も見えない場所にいる人がいたら、「正しく絶望してもいい」と伝えたい。
そこから、あなただけの光が見えてくるはずです。


🪶まとめ

  • うつ病の回復は「希望」ではなく「絶望の受容」から始まる

  • 正しく絶望するとは、「他人のための自分」をやめること

  • 絶望を経て初めて、人は“自分の人生”を取り戻せる

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