うつ病の一般的な誤解と私の現実
「うつ病」と聞くと、多くの人は「何もできない」「感情が乏しい」「行動が遅い」といったイメージを持つかもしれません。私自身も、そう思っていました。
しかし実際には、私の心はあまりにも「無」に近く、感情の波がほとんどありません。その結果、パニックにならずに冷静に動けることもあるのだと、ある出来事を通して気づきました。
今回は、危険運転致死傷罪で送検されたほど重大な交通事故を目の当たりにし、「心が無すぎるがゆえに冷静に通報できた」体験談をお話しします。
大事故の現場での体験談
ある日、病院からの帰り道で歩いていたとき、突然「ガシャーン!」というものすごい衝撃音が響きました。目の前で車同士が激しく衝突し、加害者はその場から逃走。後にこの事故は、危険運転致死傷罪で送検されるほど重大なものであると報じられました。
事故現場は大通りで、50人以上の人がいました。
しかし、その瞬間、誰も動けず、時間が止まったかのようにシーーーンとしていました。今まさに横断歩道を渡ろうとしていた学生たちも、一歩間違えば巻き込まれていたかもしれません。
うつ病患者の私が取った行動
うつ病の私は、心が死んだような感覚のまま、普通にその現場をみて、静かに5秒後には警察に110番通報を始めました。
1分以内には「逃走車両がある」ことを伝え、冷静に車の特徴や逃げた方向を説明しました。
周囲が動揺して固まる中、私の声だけが現場に響いていました。胸の動悸も手の震えもなく、いつも通りの自分。後に警察から確認の電話があり、
「一番早い通報でした」
と感謝の言葉をいただきました。
うつ病患者だからこそ冷静でいられた?
普通の人は大事故を目の当たりにすると動揺し、パニックになるのが自然です。
しかし、私の場合は**「心が動かない=無感覚」**の状態が、逆に冷静さを生む結果になりました。
生きる意欲がほとんどない私ですが、極限の状況で感情に振り回されなかったのは、うつ病特有の「感情の振れ幅の小ささ」が作用したのかもしれません。
まとめ:うつ病の「意外な強み」
この体験を通して、うつ病でも思わぬ強みがあると気づきました。
心が無の状態は、誰もが動揺する場面で冷静に動ける力になることもあるのです。
常に最悪の精神状態にいるから、大事故見たところで心が動かないものですね。
ある意味で本当に強みなのかもしれません。
私の体験が、同じように悩む誰かの参考になれば嬉しいです。
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