うつ病で体が動かないのは意志の問題じゃない
うつ病になると、「だらけているから動けない」と誤解されがちです。しかし実際には、体が動かない原因は脳と体の神経化学的な変化にあります。動く前から体力がないと感じるのは、うつ病の特徴的な症状のひとつです。
脳と体の神経伝達物質の影響
うつ病では、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質が正常に働かず、エネルギーの使い方ややる気のスイッチが入りにくくなります。そのため、「やろう」と思っても体が重く感じ、動き出すのが困難になるのです。
自律神経の乱れも体力低下の原因
うつ病の人は自律神経が乱れやすく、心拍や血圧、筋肉の緊張などが通常よりも不安定になります。これにより、ほんの少しの動作でも息切れや疲労感が出やすくなります。意志の問題ではなく、体の仕組みが原因です。
「体が動かない」感覚への対処法
- 小さな動きから始める
1分のストレッチや軽い歩行など、少しずつ体を動かすことで神経伝達物質の働きを助けます。 - 休息を優先する
疲れやすい体に無理に負荷をかけるより、十分な睡眠と休息を確保することが重要です。 - 医師や専門家と相談する
薬物療法やカウンセリングで、体のだるさややる気の低下に直接アプローチできます。
まとめ
うつ病で体が動かないのは、だらけているからではなく、脳や体の神経化学的な変化によるものです。動く前から体力がない感覚は症状の一部であり、休息や専門的な支援で改善が期待できます。自分を責めず、少しずつ体を動かす工夫をすることが大切です。
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