はじめに:うつ病は血液検査で診断できるのか?
「うつ病かもしれない」と感じたとき、血液検査で診断できるのか気になる人も多いでしょう。実際、血液検査はうつ病の診断を補助する役割を果たしますが、確定診断には使えません。
血液検査でわかること
血液検査では、うつ病に似た症状を引き起こす病気の有無を確認することができます。
- 貧血 → 酸素不足による倦怠感や気分の落ち込み
- 甲状腺機能低下症 → 代謝の低下による抑うつ症状
- 栄養不足(ビタミンB群・鉄分・葉酸など) → 脳機能の低下
また、すでに抗うつ薬を服用している場合、薬の血中濃度を測定し、適切な治療を判断するためのチェックとして血液検査が活用されることもあります。
血液検査だけでうつ病の診断はできない理由
うつ病は、精神的・環境的要因が複雑に絡み合う病気であり、血液検査の結果だけで確定診断を下すことはできません。
- 問診や心理検査が不可欠 → 医師が症状の詳細を聞き、総合的に判断する
- 血液検査は補助的な情報 → 他の病気の可能性を排除するために使われる
うつ病の診断方法
- 問診 → 医師が症状や生活環境を詳しく聞き取る
- 心理検査 → うつ病の重症度を評価する質問票を使用
- 血液検査 → 他の病気の可能性を除外し、治療方針を決定
実体験:私の場合
私は未成年の頃から甲状腺機能低下症を持っていました。でも、うつ病が先だったのか、甲状腺機能低下症が先だったのか、正確な順序はわかりません。
高校生の時から元気がなかった。「気のせいなのか?」と思っていたのですが、血液検査の結果、ホルモンの数値がおかしくなっていたことが判明しました。そして、それが甲状腺機能低下症の影響だったのです。この病気はうつ病のような症状が出てきます。
20年経った今でも甲状腺科に通い、チラーヂン50を1錠、毎日服用して対処している状況です。ホルモン数値は安定していますが、未だにうつ病を患っています。
まとめ
血液検査は、うつ病の診断を補助する役割を果たしますが、血液検査だけで確定診断をすることはできません。問診や心理検査と組み合わせることで、より正確な診断が可能になります。
また、私のように甲状腺ホルモンに異常があるケースもあり、それがうつ病の原因となる可能性も否定できません。もし甲状腺ホルモンの血液検査を受けたい場合は、甲状腺専門のクリニックや設備の整った病院に行くのがおすすめです。院内で測定できる場合もあり、最短30分~1時間ほどで結果が出ることもあります。
さらに、この病気は秋口から冬場にかけて体調を崩しやすくなる特徴があります。そのため、チラーヂンなどの薬でホルモンバランスを調整しながら、体調管理をすることが大切です。
甲状腺の状態が気になっている方は、一度血液検査を受けてみると、思わぬ原因が見つかるかもしれません。未検査の方は、ぜひ一度専門医に相談してみてくださいね!
コメント