アドラー心理学の「共同体感覚」と日本文化の違い:本当に必要なのか?

アドラー心理学には「共同体感覚」という概念がある。これは「人間は社会の一員として他者と協力しながら生きることで幸福を得る」という考え方だ。しかし、日本の文化を考えたとき、本当にこの理論はわざわざ言葉で説明する必要があるのだろうか?

スポンサーリンク

日本人にとって「共同体感覚」はすでに染みついている?

日本では、古くから「和を大切にする」「空気を読む」文化が根付いている。そのため、社会の中で調和を保つことが重要視され、「共同体感覚を持つべき」と言われるまでもなく、無意識のうちにそれを実践していることが多い。

具体例

  • 学校教育: 集団行動や協調性が重視される
  • 職場文化: 上司・同僚との調和を重視し、自己主張より協力関係が優先される
  • 日常生活: 周囲の人への気配りが習慣化されている

こうした環境の中で育つ日本人にとって、「共同体感覚」は当たり前のものとして存在し、それを理論として学ぶ必要性が低いように思える。

スポンサーリンク

海外では「共同体感覚」を強調する必要がある?

一方で、欧米では個人主義が強く、「自分の権利を守ること」が重視される。そのため、アドラー心理学の「共同体感覚」が必要とされるのは、「社会の一員としての責任を持つ」という意識が薄れやすい文化だからかもしれない。

具体例

  • 欧米の価値観: 自分の意見をはっきり言うのが当たり前
  • 社会的な行動: ストライキやデモを通じて個人の権利を主張する傾向が強い
  • 人間関係: 他者との協力よりも、個人の自由を尊重する傾向がある

つまり、アドラー心理学は「個人の自由を大事にしながら、社会との調和も考える」ことを提唱しているが、日本人にとってはすでに実践している部分があるため、違和感を覚える人が多いのかもしれない。

スポンサーリンク

アドラー心理学の「嫌われる勇気」は本当に正しい?

「嫌われる勇気」というタイトルは、日本でも話題になったが、実際の内容を見ると「他人の評価を気にせず、自分らしく生きる」ことがテーマになっている。しかし、共同体感覚が強い日本人にとって、「嫌われてもいいから好きに生きる」という考え方はなじみにくい部分もある。

具体例

  • 日本の社会: 「空気を読む」ことが求められるため、個人の意見を貫くのが難しい
  • 対人関係: 「嫌われてもいい」という発想は、時に対立を生むリスクがある
  • 理論のギャップ: 欧米では自然に受け入れられるが、日本では抵抗を感じる人が多い

結局、「嫌われる勇気」は日本の社会では適用しにくい部分もあるが、「必要以上に他人の目を気にしすぎることは問題」という点では学ぶ価値があるかもしれない。

スポンサーリンク

BTSジンのキス事件と「嫌われる勇気」

今日、BTSのジンさんにキスをした女性が書類送検されたというニュースを見て、「兵役明けでおばさんのキスを受けるのは気の毒だな」と思う一方で、キスを挨拶とする文化圏の人からすれば「何でこれが問題なの?」と感じるかもしれない。

実際、アドラー心理学の「嫌われる勇気」を考えれば、この女性は完全に嫌われる行動を取ったわけだけど、それは彼女にとって正解だったのか?と考えてしまう。

でも、ある意味で、自由に行動している彼女のことを私は羨ましいと思う。相手がレディー・ガガだったら、彼女はきっと動じることなく、むしろ場を盛り上げるような対応をしたかもしれない。過去にコンサート中に転倒した際も誰かのせいにせず、逆にその場を楽しんでいたのを見て、彼女の器の大きさを感じた。

もちろん、ジンさんは立場が違うし文化的背景を考えれば、この行動が問題になるのは仕方がないこと。でも、「嫌われる勇気」という視点で考えるなら、この女性は自分の気持ちを貫いたわけで、それは彼女なりの信念だったのかもしれない。

だからといって、誰もがその行動を受け入れるべきとは言えないし、文化の違いによって「許される範囲」が変わることもある。でも、レディー・ガガのように、どんな出来事も軽やかに受け止められる人がいるというのも面白い話だと思う。

私がされた場合はたぶんジンさんと同じ対応になると思う🤣自分のパーソナルスペースを大事にしたいと思うから。

🌐 参考リンク: FNNニュース

スポンサーリンク

まとめ

アドラー心理学の「共同体感覚」は、日本人にとってはすでに染みついている価値観であり、わざわざ理論として学ぶ必要がない場合もある。欧米の個人主義文化では必要な考え方だが、日本の社会構造とは必ずしも一致しない部分があるのも事実だ。「嫌われる勇気」というタイトルの印象とは違い、実際の内容は「他人を無視して生きる」ものではなく、「適度な距離感を持ちながら、自分の人生を大事にする」考え方だと理解するのが重要だろう。

コメント