静かに真面目に生き、犯罪も犯さない娘を“不器用”と言う謎の父親

家族の中の理不尽な評価

私は、静かに真面目に生きるタイプの人間です。学校でも家でも目立たず、誰にも迷惑をかけない――そんな生活をしていました。もちろん、法律を犯したこともありません。

しかし、父親は私のその生き方を「不器用だ」と言いました。弟は自由奔放で、時には警察沙汰になることさえありましたが、褒められ、甘やかされる。一方、私は目立たないように気をつけ、言われたことを守っても「不器用」と評価されるのです。

ある日、父から手紙が届きました。私の反抗的な態度に対してでした。祖母が亡くなってから、私は従順に従うだけではなく、違う反応を示すようになっていたのです。手紙にはこう書かれていました。「親だから娘を心配して当然です。あなたは不器用だから」――その瞬間、怒りが込み上げました。弟のように目立つ行動(犯罪)をしていれば、もっと手厚く面倒を見てもらえたのか、と考えずにはいられなかったのです。

犯罪を犯す子が可愛いと思われる謎

心理学によると、犯罪や問題行動を起こす子どもほど、親に「可愛い」と思われやすい傾向があるそうです。当時の私は、この感覚をまったく理解できませんでした。注意や関心を引く行動は、無意識のうちに可愛がられる要素になるのです。

そのため、今でも考えてしまいます。「もし私も犯罪を犯していたら、もっと家族に認めてもらえたのだろうか」と。弟のように「不器用」で派手な行動をする人が「器用」と評価される――理不尽ですが心理学的には説明できる現象です。社会や家庭の評価基準が、必ずしも努力や善意に比例しないことを示しています。

真面目に生きる価値を信じる

この経験は、家庭内だけの話ではなく、誰もが経験し得る「静かに生きることの過小評価」を象徴しています。真面目に生きることは決して悪いことではありません。それでも、評価されないことが、孤独や心理的負担を生むこともあります。

母は、弟のことを「警察沙汰になったし、男の子だからよりお金がかかるのは仕方ない」と言いました。私は思わず言い返しました。「じゃあ、私も未成年の時に犯罪を犯していればよかったですね。そうしたら、私にも同じだけの金額を出せましたか?」母は無言で逃げました。未成年の私にとってお金は貴重でしたが、母は他の兄弟には求めず、なぜか私だけに頼んできたのです。

誰かに理解されなくても、自分の生き方を誇りに思うこと――それこそが、自分を守る力になるのです。手紙はすぐにゴミ箱に捨てました。

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