今日は、福祉サービスの事前調査に来られた方と1時間ほどお話しました。
その中で、思いがけず「家族の愛情って何だろう?」と考えさせられる会話がありました。
母は“継母”タイプ?
私は3人兄弟の真ん中。
空気を読むのが当たり前のような立ち位置で育ちました。
そして母は、まるでシンデレラに出てくる継母のような人。
一人っ子で育ったせいか、とにかく自己中心的で、自分のことが最優先。
何かを買っても、お古を私に回すのが当たり前。
お受験ママとしても厳しく、学歴コンプレックスを私にぶつけてくるような人でした。
そんな母を見て育った私にとって、「母親の愛情」というのは、いまでも難しいテーマです。
「孫より子どもが可愛い」という価値観
ある日、70歳の知人がこんなことを言いました。
「孫より、やっぱり自分が産んだ子が可愛いのよね」
その方には2人のお嬢さんがいて、すでにお孫さんもいらっしゃるのですが、
お出かけしても「○○ちゃん(娘)に似合いそう」と言っては、
娘にプレゼントを買うのだそうです。
孫よりも、子どもを気にかけているのが、見ていても伝わってきました。
この話を今日、福祉の方に何気なく話してみたところ――
一瞬黙ってから、こんな言葉が返ってきたんです。
「私もそうかもしれない。孫は2人いるけど、娘の顔に似た女の子の方がなんとなく好きなのよ」
その瞬間、私は「やっぱりそうなんだ」と感じました。
世間では「孫は目に入れても痛くないほど可愛い」と言われがちですが、
実際には**“自分の産んだ子が一番可愛い”**という気持ちは、
多くの親にとって正直な感情なのかもしれません。
私が育ってきた環境ってなんだったの?
正直に言えば、私は母親のやり方しか知りませんでした。
でも大人になって、社会に出て、いろんな母親を見て驚いたんです。
「え?そんなことで怒られないの?」
「このお母さん、なんて優しいの……?」
そう思う場面が何度もあって。
私の親はいつも、もっと大変な子の話を引き合いに出して、
「あなたは恵まれてる」と言ってきました。
だから、ずっと自分の環境は“普通”だと思っていたんです。
でも、20年かかってようやく気づきました。
「もしかして、私の育った家は“普通”じゃなかったんじゃないか」って。
そう思うと、今さらながら、心がきゅっと締め付けられるんです。
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